【無料プリント🥜解説付】秋の野菜・果物の「やさしい漢字」クイズ10問!旬の味覚を感じながら楽しく脳トレ

■1|🌸花・野菜の漢字
こみち
こみち

秋といえば、ほくほくのさつまいもや甘い柿など、美味しい野菜や果物がたくさん実る季節ですね🍠🍊

今回は、そんな秋の味覚をテーマにした”やさしい漢字クイズ”10問をご用意しました!

「この野菜、よく食べるけど漢字で書くとどうだっけ?」 「懐かしいなあ、昔よく食べたっけ…」
そんな身近な秋の食材を、漢字で確認しながら楽しめる内容になっています✨

無料でダウンロードできるプリント形式なので、旬の味覚を思い浮かべながら、気軽に取り組んでいただけます🍇🌰
食べ物の話から、懐かしい思い出話へと会話が広がるきっかけにもなりますよ🍂

📝こんな方におすすめ!👇

・高齢者施設などでレク素材を探している職員さん
・レクで季節感を取り入れたい職員さん
・会話のきっかけに悩んでいる職員さん
💡漢字クイズが得意で、難問に挑戦したい利用者さんに
💡食べ物や料理の話題がお好きな利用者さんに
💡気軽に取り組める問題をお探しの方に

【無料】プリントダウンロード

「難読漢字版」はコチラ!

クイズ解説 – レクで使える雑学も併せてご紹介✨

①栗(くり)

栗はブナ科クリ属の果実で、9~11月頃に旬を迎えます。

「くり」名前・漢字の由来は?

名前の由来

「くり」という名前の由来には、以下のものがあります。

「黒実(クロミ)」説
 実が黒褐色をしていることから「黒実(クロミ)」と呼ばれていたのが転じた

「石の古語」説
 落ちた実が石のように見えることから、石を意味する古語である「くり」に由来

「クルミ」説
 古くは”丸い実”を指していた「クルミ」が省略された

「韓国語」由来説
 韓国語で「栗」を意味する「Kul(クル)」から転訛

現時点では、「黒実」説が最も有力とされています🌰

漢字の由来

「栗」という漢字は、いがのある実が木に生っている様子を表した象形文字で、「いがのある樹木」という意味を持っています。

栗は野菜?それとも果物?

生では食べられないから野菜とも違うし、かと言ってフルーツとも思えない……。
そんな栗は、野菜と果物、どちらなのでしょうか?

答えは、栗は「木になる」ため、分類上「果物」といえます🌰

さらに言えば、私たちが食べている部分は実は「種」で、本来の果肉は「イガに包まれた皮のようなもの(鬼皮)」なのです!

栗の他にも、種を食べる果物には「パッションフルーツ」「ザクロ」があります✨
なんとなく「種」は食べられないもの、と思いがちですが、意外と「種そのもの」が可食部であるパターンも多いのですね🌰

🍓コチラの記事では「野菜or果物どっち?クイズ」を紹介しています👇✨

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

栗は「野菜」と「果物」どちらだと思いますか?

うーん、野菜?でも木になるから果物かな?

正解です♪実は、栗は果物の「種」の部分に当たるんです!

そうなんだ。我々はいつも種を食べていたんだねえ

【声掛けのヒント】
 栗にはたくさん質問できることがあります。
 「野菜or果物」「可食部は果実のどの部分なのか」「果実はどこなのか」「栗のように種を食べる果物はあるか」などなど!栗トークで盛り上がりましょう♪

②松茸(まつたけ)

松茸はキシメジ科キシメジ属のキノコで、8~10月頃に見ごろを迎えます。

「まつたけ」名前・漢字の由来は?

「まつたけ」という名前は、松茸はアカマツの根と共生して育つため、アカマツの林でよく見つかることから「松」の字を取り名づけられました。

松茸は「菌根菌」の一種で、アカマツの根と共生し、互いに栄養を分け合って生きています🍄

松茸は名前が変わる??

高級食材として知られる松茸ですが、実は、カサの開き具合によって「コロ」「つぼみ」「中開き」「開き」と名前が変化していきます。

それぞれの違いを見ていきましょう✨

  • 「コロ」…… カサが完全に閉じ、指のような形をしている。未成熟で柔らかく、香りは控えめ。
  • 「つぼみ」…… カサが膨らみ始めるも、裏側の膜が切れていない状態。香り、旨み、食感のバランスが良く、最高級品とされる。
  • 「中開き」…… つぼみと開きの中間。香りや食感が良く、焼き松茸に最適。
  • 「開き」…… カサが完全に開いた状態。香りは最も強いが飛びやすいため、早めに調理するのが◎。

昔は庶民も気軽に楽しめた松茸

昔、松茸は、今よりもずっと身近でたくさん採れており、庶民も楽しめる秋の味覚でした。 

特に、戦前である1930~40年代前半頃には日本全国で大量に収穫されており、産地から松茸を満載して都市部へ向かう「松茸列車」と呼ばれる貨物列車が存在したほどです。 

あまりに多く採れたため、松茸は現在のような高級品ではなく、なんと椎茸よりも安価だった時代も🍄
今では考えられませんが、当時は庶民も普通に松茸狩りを楽しんでいました。

松茸が高級食材となったワケ

そんな「庶民的なキノコ」だった松茸が立派な高級食材へと昇格した理由には、自然環境の変化による採取量の激減と、人工栽培ができないことが挙げられます。

戦後の高度経済成長期以降、燃料革命(電気・ガス・石油への移行)によりマツ林の手入れが行われなくなり、松茸の生育に適した環境が減少しました。
これにより国内の収穫量が激減し、希少性が高まりました。

さらに、松茸は先述のようにアカマツなどの樹木と共生する「菌根菌」であるため、人工的に栽培する方法が確立されていないことも希少性に拍車をかけ、松茸は現在に至る「高級食材の代名詞」となりました。

こみち
こみち

現在の高齢者のみなさんの中には、松茸狩りに出かけたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね♪

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

松茸狩りに行かれたことがある方はいらっしゃいますか?

昔はよく行ったわよ。△△町にアカマツ林があってねえ……

私も行ったよ。××村は一等良い松茸が採れたからねえ

この近所でも収穫ができたんですね!うらやましい……!

【声掛けのヒント】
 松茸狩りの思い出や、近所の収穫できた場所、好きな松茸料理などを尋ねてみましょう🍄
 今では想像もできない松茸の身近さがうかがえるかも……!?

③銀杏(ぎんなん)

ぎんなんはイチョウの種子で、9~11月頃に旬を迎えます。

「ぎんなん」名前・漢字の由来は?

「ぎんなん」の名前の由来は、「銀」のように白く「杏」に似た形をしていることから、「銀杏(ギンアン)」が訛って「ぎんなん」になったという説が有力です。

ぎんなんは「果実」ではなく「種子」!

「イチョウの”実”」と表現されることの多いぎんなんですが、実は「実(果実)」ではなく「種子」の部分なのです🍂

外側の臭いのある部分が「外種皮」で、その内側にある殻に包まれた部分が「種」
私たちが実際に食べているのは、その種の中にある「胚乳」と呼ばれる、種子が発芽する際の栄養分が蓄えられた部分なんです。

ぎんなんと同じように胚乳を食べている食品には、米、小麦、トウモロコシ(粒の約80%)、大麦、ソバ、ココナッツなどがあります🌽

ちなみに、オシロイバナの黒い種の中にある白い粉も、ぎんなんと同じ「胚乳」なんですよ🌸

こみち
こみち

ちなみに、銀杏を素手で拾うと、外果皮に含まれる「ビロボール」という物質によって手が荒れたりかぶれたりするので注意しましょう⚠

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

銀杏はお好きですか?

ええ、茶碗蒸しに入ってるのが好きでねえ

確かに!あの食感がいいですよね。拾いに行かれたことは?

あるある。でも臭いがねえ(笑)手が荒れるから大変だったわ

【声掛けのヒント】
 銀杏拾いの思い出や、素手で触って手が荒れた経験、イチョウ並木の思い出の場所などを尋ねてみましょう🍂
 茶碗蒸しや炒って食べた思い出など、好きな食べ方の話も盛り上がりますよ✨

④里芋(さといも)

里芋はサトイモ科サトイモ属芋類で、9~11月頃に旬を迎えます。

「里芋」名前・漢字の由来は?

「山で自生する山芋(自然薯)」に対して、「里(人里)で栽培される」ことから名付けられました。

古くは「家芋」とも呼ばれ、身近な芋として栽培されていたことが伺えます。

里芋は「子孫繁栄のシンボル」?

里芋は、古くから子孫繁栄のシンボルとされ、縁起物としておせち料理などに利用されてきました。

その理由は、親芋から子芋、孫芋へと次々に増えていく様子から、子だくさんを連想させるため。

中でも、里芋の一種である「八つ頭(やつがしら)」には、親芋と子芋が一体となって塊になる様子や、名前に末広がりの「八」が含まれることにちなみ、「子孫繁栄」「出世」「子孫が絶えないように」という願いが込められています。

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

里芋、ご自宅で育てられたことはありますか?

あるよ!葉っぱがすごく大きくなるんだよね

そうなんですね!収穫するときはどうでしたか?

スコップで掘ってね。芋がゴロゴロ出てくるのが楽しかったなあ

【声掛けのヒント】
 里芋の栽培経験や、収穫の思い出を尋ねてみましょう🌱
 皮むきで手がかゆくなった経験、好きな料理(煮っころがし、芋煮、豚汁など)の話題も広がりやすいです!
 地域によっては、芋煮会の思い出なども盛り上がるかもしれませんね🌟

⑤落花生(らっかせい)

落花生はマメ科ラッカセイ属の淡色野菜で、9~11月頃に旬を迎えます。

「落花生」名前・漢字の由来は?

「落花生」という名前の由来は、花が咲いた後、その根元が伸びて地中に潜り、そこで実ができるという珍しい生育方法からきています。

「花が落ちて、地中で実が生まれる」ことから「落花生」と名付けられました。 

「落花生」と「ピーナッツ」の違いって?

「落花生」には、「落花生」「ピーナッツ」の呼び名があります。

もちろん食材的には同じでありますが、一般的に「落花生」は殻付きの状態を指し、「ピーナッツ」は殻をむいた実の部分(特にバタピーなどのおつまみ)を指すことが多いようです。

また、殻をむいた渋皮がついた状態を「南京豆(なんきんまめ)」と呼ぶこともあります🥜

ちなみに、「ピー”ナッツ”」と言いますが、これはエンドウ豆(pea)に似た形をしていることと、木の実(nut)のような食感から名づけられたため、くるみやアーモンドなどの木になる「ナッツ」の仲間ではありません🥜😂

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

落花生の召し上がり方でお好きなものはありますか?

皮をむいてゆでると甘くて美味しいのよ!

俺は炒ったのが好きだな。ビールのつまみに最高だよ

いいですね~!それぞれ違った美味しさがありますね✨

【声掛けのヒント】
 落花生を栽培した経験、生の落花生を食べた思い出などを尋ねてみましょう🥜
 千葉県など、名産地に行かれた方もいるかもしれません。
 ピーナッツバターやピーナッツ和えなど、落花生を使った料理の話題も会話が広がりますよ✨

⑥南瓜(かぼちゃ)

かぼちゃはウリ科カボチャ属の緑黄色野菜で、収穫時期(夏)から2~3ヶ月貯蔵・追熟した10~12月頃に旬を迎えます。

「かぼちゃ」名前・漢字の由来は?

名前の由来

「カボチャ」の名前の由来は、日本に伝来した際の寄港地である「カンボジア」にちなむという説が有力です。

16世紀に、ポルトガル人によって伝えられた「カンボジア産地のウリ」がなまって「カボチャ瓜」→「カボチャ」となったと考えられています。

漢字の由来

「南瓜」の漢字は、「南蛮(当時のスペインやポルトガルのこと)から渡ってきた瓜」が由来です。

また、「南瓜」の他に、「南蛮渡来の瓜」を意味する「唐茄子(とうなす)」や、中国語の「南京」に由来する「南京(なんきん)」とも呼ばれることがあります🎃

かぼちゃは夏野菜?

かぼちゃは夏に収穫されるため、「夏野菜」に分類されます。

しかし、美味しい「旬」は、収穫後しばらく貯蔵・追熟した秋から冬にかけてとされています。
収穫直後は水分が多く甘みが少ないですが、貯蔵することでデンプンが糖に変わり、甘みが増して濃厚な味わいになるからです🎃✨

夏のかぼちゃは水分が多く、さっぱりとした味。
秋のかぼちゃは水分が抜けて甘みが強くなり、ホクホクした食感になるようです❤

みなさんはどちらがお好きですか?😊

「かぼちゃ」についてはコチラの記事でも紹介しています🎃

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

かぼちゃ料理では何がお好きですか?

煮物が一番だね。甘くてホクホクしたのが好きだよ

煮物美味しいですよね!やっぱり奥様の煮物が一番ですか?😎

そりゃもちろん!妻の煮物は世界一だよ

【声掛けのヒント】
 お料理の話題は広げやすいです!煮物、天ぷら、味噌汁など、それぞれのかぼちゃの思い出の味があるはず。
 冬至のかぼちゃについてや、家庭菜園で育てた経験などを尋ねてみるのも◎

⑦蓮根(れんこん)

れんこんはハスの地下茎である淡色野菜で、10~3月頃に旬を迎えます。

「れんこん」名前・漢字の由来は?

「れんこん」の名称は、ハス(蓮)の地下茎を食用にすることから、「蓮の根」という意味で「蓮根(はすね)」と呼ばれるようになったことに由来しています。

なお、実際に食用としているのは「根」ではなく「地下茎」ですが、根のような見た目から「根」という字が使われています🌱

れんこんにはどうして穴がある?

たくさんの穴が特徴のれんこん。
この穴には、泥の中のれんこんが呼吸するための通気口の役割があります。

れんこんは泥の中で育つため、空気に触れることができません。
穴は、水上に出ている葉の部分から続く空洞の通路となっており、酸素を地下茎まで運んでいるのです✨

この穴は、日本では「先を見通せる」縁起物とされており、さらに、種が多い特徴から「子孫繁栄」を願う意味も込められ、おせち料理に用いられています🎍

また、仏教では蓮の花は極楽浄土に咲く花と考えられていることから、れんこんも「清浄で穢れのない食材」とされています。 

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

れんこんの穴は何のためにあるかご存じですか?

えー、何だろう?水を通すため?

惜しい!実は空気を通すためなんですよ

へえー!そうだったの。知らなかったわ

【声掛けのヒント】
 意外と知られていない、れんこんの穴の役割をクイズにして出題してみましょう🔍
 また、きんぴらや煮物、酢ばすなど好きな料理の話や、「見通しが良い」縁起物としてお正月に食べた思い出などを質問するのもアリ!

⑧柿(かき)

柿はカキノキ科カキノキ属の果実で、10~11月頃に旬を迎えます。

「かき」名前・漢字の由来は?

名前の由来

「かき」の名前の由来には、たくさんのものがあります!

「赤木(アカキ)」説
 葉や熟した実が赤くなることから

「赤黄(あかき)」説
 葉が紅葉して赤くなり、実は黄色く色づくことから

「堅き(かたき)」説
 柿の実が非常に堅いことから

堅木(かたき)」説
 柿の材木が堅いことから

「輝(カカヤキ)」説
 柿の実が熟すとつやつやとして輝いて見えることから

「kam」説
 韓国語で柿を意味する「kam(カム)」から

現在は「赤木」説が最も有力とされています。

漢字の由来

「柿」という漢字は、かきの中国名「柿(シ)」がそのまま使用されています。

「柿」についてはコチラの記事でも紹介しています🎑

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

柿の木、ご実家やご実家にありましたか?

あったよ。高い所になるから取るのが大変でね

柿の木は結構高くなりますもんね。どうやって収穫していたんですか?竿で落としたりとか?

そうそう!竹竿で叩いて落としてたよ。頭の上に落ちてきた時は痛かったなあ~!

【声掛けのヒント】
 昔は庭に柿の木があったご家庭も多かったのではないでしょうか。
 柿もぎの道具や方法、干し柿作りの経験、渋柿を甘くする工夫など、昔ながらの知恵を聞けるチャンスかも!

⑨梨(なし)

梨はバラ科ナシ属の果実で、品種により8~10月頃に旬を迎えます。

「なし」名前・漢字の由来は?

名前の由来

「なし」の名前の由来には、以下のものがあります。

「なかしろ(中白)」説
 果実の内部(中)が白いことから「なかしろ」と呼ばれ、略された

「風なし」説
 風が強いと実が落ちてしまうことから「風なし」と呼ばれ、「なし」に変化した

「なかす(中酸)」説
 中心部分の芯に近いほど酸味が強いことから、「なかす(中酸)」「なすみ(中酸味)」などと呼ばれ、それが略され「なす」→「なし」に変化

漢字の由来

「梨」の漢字は「利」と「木」が組み合わさってできており、「木の上に、よく切れる実がなる樹木」という意味が由来とされています。

これは「利」が持つ「鋭い、よく切れる」という意味から、梨の果実のシャリシャリとした食感や、歯で容易に切れる様子を表しています🍐

「梨園」はなぜ「梨」の字が使われている?

歌舞伎の世界のことを「梨園」と呼び、「梨園の妻」などと表されますが、なぜ「梨」が使われているのでしょうか?

その由来は、中国の唐の時代まで遡ります。

唐の当時の皇帝・玄宗は音楽を愛好しており、宮廷の梨の木が植えられた庭音楽や舞踊を教えていました。
玄宗はその弟子を「梨園の弟子」と呼びました。

そして、この「梨園」という言葉が、後に演劇界全体を指す言葉へと転じていきます。
日本には江戸時代に伝わり、主に歌舞伎界を指す雅称として使われるようになりました。

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

どこの産地の梨が好き、などありますか?

やっぱり千葉の幸水かな。甘くてジューシーだった

私は鳥取の二十世紀梨がバランスが良くて好きだったわ

なるほど!私も一度食べ比べをしてみたいものです✨

【声掛けのヒント】
 梨の産地やおすすめの品種(幸水、豊水、二十世紀梨など)について質問してみましょう🍐
 梨狩りの経験や、贈答品でもらった思い出なども盛り上がります!

⑩無花果(いちじく)

いちじくはクワ科イチジク属の果実で、8~10月頃に旬を迎えます。

「いちじく」名前・漢字の由来は?

名前の由来

「いちじく」という名前の由来には、以下のものがあります。

「一熟」説
 毎日1つずつ実が熟す、あるいは1ヶ月で熟すことから、「一熟(いちじゅく)」が転じて「いちじく」となった

「映日果(エイジツカ)」説
 いちじくの中国名「映日果(エイジツカ/インリークォ)」がなまった

一般的には「一熟」説が有力とされています。

漢字の由来

いちじくは、外から見ると花を咲かせずに実をつけるように見えるため、「花がない果物」という意味で「無花果」と名付けられました。

実際には、いちじくは「隠頭花序(いんとうかじょ)」という特殊な仕組みを持っており、果実の中のつぶつぶはすべて小さな”花(つぼみ)”で、果実の中で花が咲いているのです。

どうして果実の中で花が咲くの?

先述のように、いちじくは果実の中で花を咲かせます。
しかし、もともとは他の果樹と同じように外に花を咲かせていました。

それが現在の形(隠頭花序)へと進化した理由は、「イチジクコバチ」という いちじくの受粉を助けるハチの生態が関係しています。

  1. いちじくの原産地(アラビア半島周辺)では、イチジクコバチがいちじくの果実の小さな穴から侵入し、内部に卵を産みつけていました。
  2. その卵が孵化し、成熟したイチジクコバチが花粉をまとって果実から出てきます
  3. そして、出てきたハチが、今度は自身が産卵するために別のいちじくに侵入します。この時、まとっていた花粉が次の果実の花に運ばれ、受粉が成立します。
  4. この共生関係が長年続くことで、いちじくはわざわざ外に花を咲かせる必要がなくなり、果実の内部で花を咲かせるという現在の形に進化したのです。

現代の多くの品種は、受粉せずに実をつける「単為結実」をするため、果実の中にイチジクコバチを侵入させる必要はありません。
なので、中に卵があるということもなく、安心して食べられます🌸

【現場での活用例】利用者さんへの声掛けヒント

いちじくの花はどこに咲くのかご存じですか?

そういえば見たことないわね。咲かないんじゃない?花の無い果実と書くし

残念!実は、実の中に咲いてるんです!あのつぶつぶが花なんですよ

えー!そうなの!私たちは花を食べていたのね!

【声掛けのヒント】
 いちじくの花が実の中に咲くことをクイズにして出題してみましょう🌸驚かれること間違いなし!また、いちじくの木の思い出や、生で食べた経験、甘露煮やジャムなど加工品の話題も◎

あとがき

以上、秋の野菜・果物の由来と豆知識を紹介しました!

いかがでしたでしょうか?

好きな梨の品種や、柿の干し方など、秋は美味しい話題&盛り上がれる話題が盛りだくさんです!
ぜひ参考になさってくださいね✨

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました🍐


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